HyperLolia:InnocentHeart
設定/用語解説

 

●人物

アイネリア・ガーランド・ヴィエント(アイネ)(14歳)[アコライト]
ヴィエント家四女。運動好きで豪放快活・物事をハッキリ言う少女。
その実、感情表現が下手なだけで、常に人を思いやる心を忘れない優しい娘ではあるのだが。
全寮制学校を勝手に退学し、聖職冒険者―アコライトの道を目指す。

 

イスカ・ヴェリストゥール
1000年前の「聖戦」時代、自由騎士団のひとつを率いて戦った英雄の一人と言われている。
その人物や活躍を残す伝承はあまりにも少ない。

 

エアリー・ガーランド・ヴィエント(享年39歳)
ラスターの妻、4人の娘の母親。フェイヨン郊外で狼の群れに襲われ、帰らぬ人となる。
両親は商人だったが、乗っていた交易船が海賊に襲撃され、孤独の身となる。
引き取られた先が医師の家庭で、影響されて王国軍の看護兵になるがそこで負傷したラスターと偶然出会い、惹かれ合う事になる。

 

エディ・メルロム(16歳)[ノービス]
冒険者。商人転職を目指して日々鍛錬中。
プロンテラの農家の次男で、自分の力を試そうと冒険者になった。
明るく快活な性格だが、戦闘に対してはやや臆病である。

 

エリノア・セスティ(15歳)
初心者訓練場でアイネが知り合った、冒険者志願の同期生。
どこか気弱で、大人しげに見えるが芯のしっかりした少女。
プロンテラ南西にある、砂漠に近い小さな名も無い村の出身。

 

エルデ・サントル(20歳)[ウィザード]
ディータの悪友で、ギルド「ジェノサイドセブン」のマスター。
やや自信過剰で、自分を中心に世界が回っていると思うタイプ。
金目の話と女に目が無い。

 

オリオール(20代?)[ナイト]
ペコペコに乗り、ミッドガルド諸地方を旅して回る自由騎士。
「むく鳥」を意味する偽名にファントムマスクで隠した目線、と謎の多い人物。
冒険者生活が長いらしく、その知識と経験、そして戦闘の腕には確かなものがある。

 

カーヴィッシュ(20代?)[ウィザード]
それなりの実力を持つ魔導士ではあるのだが、寡黙で真面目な性格が災いしてか、
災難に巻き込まれることが多く、騙され続けで常に貧乏…らしい。
出身地・ゲフェンで燻っていたが、ユーニスに従って共に旅立つ事に。通称・カーシュ。

 

ガージャ・オレストル(24歳)[マーチャント]
冒険者。体格の良い、筋肉質な男でやや無口。
兄のサスキードと共に、各地を転々と旅して回っている。
戦闘能力に関しては不明。大型の斧を武器として使っている。

 

クアト・スノウ(15歳)[マーチャント]
元は孤児で、スノウ夫妻に引き取られてアルベルタで暮らしていた。
いつも元気で快活な少女だが、その内面に孤独に対する恐怖心を抱えている。
商才の方はまだまだこれからの面があるが、戦闘能力は予想以上に高いものを持っている。

 

サスキード・オレストル(26歳)[アーチャー]
冒険者。背が高く線の細い男で、物腰が柔らかい。
弟のガージャと共に、各地を転々と旅して回っている。
戦闘能力に関しては不明。大型の弓と短剣を武器としている。

 

ジスタリウス・リーヴェ・フロンテ(ジスタス)(41歳)[プリースト]
長身で筋肉質な身体を持つ僧侶で、聖職者とは思えない豪快さを持つ男。
戒律を独自に解釈した改造チェインを振り回す武闘派。
聖戦時代の神官戦士、リーヴェを先祖に持つらしい。

 

シフォン・ルーミーズ(14歳)
アイネが学校に居た頃のルームメイト。
眼鏡に三つ編みの、典型的な文学少女で優等生。
アイネの暴れっぷりに、眩暈と胃弱の日々を送っていたらしい。

 

シリー(年齢不詳)
とあるマジシャンの少女の偽名。
火の魔法ばかり使うため、『ファイアスターター』=『火走り』から
同行のアコライトが面白半分につけた。

 

シルバー(年齢不詳)[ウィザード]
シルバーとは通り名で、本名ではない。その他経歴も一切不明。
シルバー・ゴースト、シルバーデビルとも呼ばれ、炎の悪魔と形容される実力を持つウィザード。
オリオールとは顔見知りらしい。

 

ステムロ・ヴィスア・ローゼンベルグ(41歳)
モロクに屋敷を構え、主に遺跡から出た珍宝取引を行っている商人。
商才の方は確かだが、粗暴で気位の高い性格の為、あまり人には好かれていない。
セモリナ、メモクラムの父。

 

セモリナ・ヴィスア・ローゼンベルグ(17歳)
メモクラムの姉。深窓の令嬢を絵に描いたような、慈愛に満ち、おっとりとした少女。
とは言え様々な教育を受けており、剣術・武術の心得もある。
メモクラムの唯一の理解者として、彼女を助けることが出来ない事に心を痛めている。

 

ディータ・スノウ(15歳)[アルケミスト]
クアトの義妹。両親を不慮の事故で亡くし、スノウ家に引き取られた。
元々良家で我侭に生きていた為、スノウ家での生活に耐え切れずに家出した。
性格はとにかく自分本位で、意に添わないものには容赦しない。

 

ディオー・シュトラウト(41歳)[ロードナイト]
ルーンミッドガッツ王国第一親衛隊「アルビオン」隊長。階級は大佐。
他人にも自分にも厳しく、常に覇気を放っているような剛の者。
何か思惑があり、隊の者を独断で動かしてロスト・エンブレムと呼ばれるアイテムを集めている。

 

ティセア・アードワインド(享年20歳)
メモクラムの母。ステムロの屋敷で住み込みの使用人として働いていた。
結果的に、逃場の無い立場をステムロに利用され、囲われた不遇の女性。
メモクラムを生み、その4年後に流行り病で他界した。

 

テッサ(年齢不詳)[アコライト]
とあるアコライトの少女の偽名。
武器が『鉄の鎖』だから、と同行のマジシャンに決められた。

 

テミス(年齢不詳)[ナイト]
「蒼の騎士」と呼称される女騎士。
オリオールやシルバーとは何らかの繋がりがあるらしいが、詳細は不明。
凛々しさを感じさせる端正な顔に美しく長い蒼髪を持ち、誰もが振り返るような美貌も備えている。

 

マーク・エルシュタイン(享年35歳)
ラスターの中隊所属の小隊長。最終階級は軍曹(死後、二階級特進し少尉)
フリーテを引き取り、養女として育てた。
三年前、サンダルマン要塞の戦闘にて毒矢を受け、その傷が元で亡くなる。

 

ファルセンティア・ガーランド・ヴィエント(ファル)(17歳)[ソードマン]
ヴィエント家次女。控えめで優しい性格だが、姉の手ほどきもあり、剣技にも優れた才能を見せる。
ソードマンとして登録済みの冒険者であるが、表立ってそれらしい活動はしていない。
強い姉に憧れ、そしてまた追い越したいとも願う、内に熱い思いを秘めた少女。母の死を契機に、剣技を磨くため異国へ旅に出る。

 

フリーテ・エルシュタイン(16歳)[ソードマン]
北方民族の出身で、魔物の襲撃に追われて来た元疎開民の娘。
身寄りの無い彼女をラスターの友人、エルシュタイン軍曹(当時)が引き取った。
その頃からロリアと仲がよく、今では親友と呼べる強い信頼関係を持っている。

 

ブロディア・ジクタール(59歳)[クルセイダー]
既に老齢だが、いまだ実力者として名を馳せる聖騎士。
若い頃、戦闘で左手を失っている。
現在は新生十字軍の顧問として、各地の勇士を探索する旅に出ている途中である。

 

ミアンシア・ヴェリストゥール・バウアー(ミアン)(16歳)[アーチャー]
ロリアーリュの幼い頃からの友人。
王国軍人の娘で、ロリアを幼い頃からライバル視している。
プライドの高さはやや過剰とも言えるほどで、これが高慢な性格に繋がっているようだ。

 

メイナ(年齢不詳)[プリースト]
好奇心旺盛な少女で、テミスとは昔からの冒険者仲間らしい。
聖職者である事、冒険者である事に気負わず、自由奔放に日々を楽しんでいる。
プリーストとしての能力は高く、高位神聖魔法も使いこなす。

 

メモクラム・アードワインド(14歳)[マジシャン]
本名はメモクラム・ヴィスア・ローゼンベルグ。現在は母の姓を名乗っている。
腹違いの私生児という境遇から、不遇な少女時代を過ごしてきた。
高圧的な性格、高飛車な態度は常に本心を吐露できない彼女の壁の現れである。

 

ユーニス・ティアノン(15歳)[ソードマン]
駆け出し冒険者。家族が離散し、身寄りが無くなるに至り冒険者を志す。
恵まれない農夫一家の三女で、不遇な少女時代を送りつつも腐る事無く生きてきた。
恩人・ミアンの力になりたいと願っている。

 

ラスター・ガーランド・ヴィエント(39歳)
王立軍グラストヘイム方面B集団・第2突撃装甲騎兵大隊・第5中隊長(階級:大佐)現在、消息不明。
聖戦時代に伝わる英雄の一人、ロンテの血を引く由緒正しい家系。代々王国に仕えて来た軍人の血筋だが、
約200年前の派閥闘争に関わって以来、重用とは無縁である。彼自身も一兵卒から内乱、魔物討伐等の功績でここまで階級を積み重ねた。

 

ラッド・キュベル(25歳)
王国軍第2突撃装甲騎兵大隊・第5中隊・第4小隊所属。階級は伍長。
真面目で誠実な軍人だが、やや柔軟さに欠ける部分もある。
隊ではいつも「貧乏くじ」を引く男として有名。

 

ラビティ・グラン・オヴェリアス(13歳)[マジシャン]
ジュノーで魔導・歴史研究に携わる、有力な「セージ」候補の一人。
元々は聖職を目指していた彼女だったが、魔導の奥深さに触れて以来、これに没頭する事に。
両親は幼い時に死去。過酷な環境で生きてきた為か、見掛けの感情表現に乏しい。

 

リーンネート・ガーランド・ヴィエント(リーン)(19歳)
ヴィエント家長女。男児を求めていた父の心を察してか、若い頃から男顔負けの剣技を身につけ勇名を馳せる。
ある日突然、多くを語らないまま別大陸へと旅立ってしまった。
それが剣の修行なのか、もしくは抑圧されていた彼女自身という存在の解放を求めてのものなのか、今となっては誰にも知る由が無い。

 

リブラ・ルーフ(23歳)[ナイト]
ルーンミッドガッツ王国第一親衛隊「アルビオン」所属、主に情報将校として活躍している。階級は少尉。
身持ちも頭も固い、やや付き合いづらいタイプの軍人。
騎士としての名誉、誇りを重んじる向きがあり、王国の為に尽くす事に生き甲斐を感じている。

 

レース(年齢不詳)[ブラックスミス]
首都圏及びゲフェンを拠点に活動中のブラックスミスの少女。
武器製造には確かな腕を持つが、精練はやや不得手な所がある。
オリオール、シルバーとは旧くからの友人であり、何度も共に冒険をした仲である。

 

レクジス・ハノーティア(27歳)
王国軍親衛隊の情報将校、階級は大尉。
柔らかい物腰、丁寧な口調でこそあるが、どこか本意が読めない謎の男。
親衛隊本部の命により、現在は初心者訓練場に出向中。

 

ロリアーリュ・ガーランド・ヴィエント(ロリア)(16歳)[アーチャー]
ヴィエント家三女。家事と料理が取り柄の箱入り娘で、気弱、引っ込み思案のどちらかと言えば大人しい少女だが
時に人を驚かせるような行動力を見せる時もある。
純粋な心を持つがゆえに人に感銘を与え、時に凶事に巻き込まれる本編の主人公。

 

ロンテ・ガーランド
1000年前の「聖戦」時代、自由騎士団「アズライト・フォーチュン」を率いて戦った英雄の一人。
弓を巧みに使いこなす美しい女戦士だったと言われるが、それを語る伝承は多くは残されていない。

 

●用語・モンスター

初心者訓練場
王都の衛星都市、イズルードより約50キロ離れたバイラン群島のひとつにある。冒険者志願の者に基礎知識の教育・基本的装備品の供与を行う
王国の厚生施設のひとつ。申し込み・卒業したものは認定冒険者として登録され、国民管理の一面があると同時に
優れた人材を早期発見、登用する為の監察機関としての役割も持っている。

 

アルベルタ
王国の統治下で最も南東に位置する商業都市。また、唯一ミッドガルドの外界へ出る船が出航している。
商人ギルドの本部が設置され、輸入・輸出等も含め王国の流通を担う商業の要となる地。
大陸周辺の様々な孤島への定期便も出ている為、冒険者の来訪も多い。

 

イズルード
王都プロンテラの衛星都市。以前は王都の海洋玄関として交易で栄えていたが、
北方から海で活動するモンスターの勢力が急増、現在では剣士ギルドの存在のみが際立った冒険者の交流の街になりつつある。
航路に打撃を受けてからは近隣のバイラン諸島、および交易都市アルベルタへの定期便のみ運行している。

 

学生時代
王国の設立した義務教育制度は5年間であり、これは各家庭の状況により6〜12歳の間に入学し、
教育全過程を終えれば卒業と認定されるものである。
ロリアやフリーテ、ミアンは6歳で入学、11歳で卒業しているがこれは恵まれた経歴であると言える。

 

カプラサービス
アルデバランに本社を構える冒険者支援組織。
独自の転送魔法技術による空間転送サービス・所持品の倉庫保管サービス等を行っている。
商人ギルド等とも密接な関係を持ち、一説には王国の経済支配を狙っているとも囁かれる。

 

ファブル
クリーミーと呼ばれる巨大な蝶の幼生。
見た目は俗に言うイモムシだが、その体躯は人の膝丈以上もある。
また、身体も薄いながら甲殻に包まれており、ナイフ程度では簡単に貫通しない。

 

ロッカ
人間の成人並みの巨体を持つ、バッタの怪物。
元は小さな昆虫に、魔の波動が乗り移り異形の変異を遂げたものらしい。
中には手に楽器を持ち、かき鳴らす種も居るがそれが何を意味しているのかは不明なままである。

 

スネーク
砂漠やそれに連結した森林地帯に生息する事の多い、大蛇。
通常は好んで人を襲うようなモンスターではないが、いざ戦いになると恐ろしいほど獰猛になる。
経験の浅い冒険者には脅威となるが、一対一での戦闘経験にと挑む者も多い。

 

プリースト
神聖魔法を行使する聖職者で、アコライトより1ランク上の存在にあたる。
その奇跡の術は瀕死状態の人間を蘇生させるほどの回復力、そして闇の眷属への攻撃力に特化されている。
上にハイプリースト、ビショップ等さらに高位の聖職者もいるが、冒険者を兼ねた存在として各地でその姿を見る事が出来る。

 

ノービスクラス
冒険者志願の者は、最初にこのクラスに分類され、試験や適正を試される。
その後、訓練場を卒業してから初めて他の職業への転職を行う。
これは主に、一般人と冒険者の区分けの為に必須とされる。

 

自由騎士団
「聖戦」の時代に民間人を中心に結成された騎士団の総称。
三十七の騎士団、約一万人で構成されていた。
人民の為の戦いという性格を色濃くする為、特に皇帝より騎士団証を与えられ、象徴としても、戦力としても、人間側の中心的存在となった。

 

王国騎士団
国王直属の親衛隊とも呼べる存在で、槍を武器とする騎乗戦力が中心。
およそ七千人が七つの軍団に分けられ、各方面に配置されている。
王国軍とは折り合いが悪く、上層部間ではいつも勢力争いが絶えない。

 

王国軍
王国の主力戦闘部隊で、剣を中心とする歩兵戦力が中核を成す。
総戦力四万八千人・五個師団にはそれぞれ師団長が配されているが、総指揮官は国王が務める。
純粋な軍隊という訳ではなく、治安維持や街の守備などにも従事する警察的一面もある。

 

神学校
正式名称は「聖アルティアーナ女学院」。
女神レックスを信奉する全寮制女学校であり、優れた神官の輩出に定評がある。
十二歳〜十七歳の女子が在学する四年制学校であり、アイネはここの二年生。

 

あなたの胸
お馴染み88センチ砲である。
ちなみにリーンネート81センチ、ファルセンティア83センチ。
アイネについては、敢えてここでは触れない。

 

アコライト
階級としては、もっとも下位に位置する聖職者。
冒険者のそれは「聖職冒険者」とも呼ばれ、通常とはやや職特性が異なる。
神聖魔法を行使し、悪魔や不死属性の魔物との戦闘では強力な攻撃力を発揮する。

 

ソードマン
ノービスクラスから転職できる、一次職のひとつ。剣士とも呼ばれる。
剣・斧・槍等を使用した近接戦闘技術に長けた、攻撃力の高い職業と言える。
秀でた剣技を持つものは、そのまま王国騎士団や神聖騎士団への推挙の可能性も高く、冒険者志願の若者にも人気がある職。

 

アーチャー
ノービスクラスから転職できる、一次職のひとつ。
弓を使用した、遠距離からの間接攻撃の技術に特化された戦闘力を持つ。
集団戦闘では火力支援に有効な存在ではあるが、剣に重きを置く軍などではあまり重要視されない。

 

ウィザード
マジシャンの高位に当たる、精霊魔法のスペシャリスト。
その戦力は強大で、一元素でも極めたウィザードは兵士一個中隊に勝ると言われている。
四元素のどれを専門とするかは個々人で差があり、見た目で判断することは出来ない。

 

アルケミスト
冒険者と言うよりは、学者・研究者といった趣の強い職。
各種薬物の開発・研究、モンスターを自在に操る法など、特異な技能を実践する。
有能な商人がスカウトされて転職するケースが多い。

 

アサシン
カタールと呼ばれる特殊な武器を使用し、暗殺術をメインに近接戦闘に長けた職。
短剣や剣の扱いにも精通し、時には剣士や騎士をも凌ぐ剣技を持つものも居るという。
ギルド独自のネットワークを持ち、その存在目的すら謎が多い。

 

クルセイダー
聖騎士とも呼ばれる十字軍の兵士。神聖魔法をも使いこなす、対悪魔戦のスペシャリスト。
忠誠の対象を選べるナイトとは異なり、その対象は『神』のみである。
通常は巡礼を兼ねた各地の治安維持活動に当たり、権限は自由騎士に近い。

 

アーチャーギルド
アーチャー希望者の為の転職案内、技術指導などを行う施設。
王国直轄ギルドのひとつであり、フェイヨン郊外に本部が設置されている。
剣士・商人ギルドとはそれなりに密接な連携を取っている。

 

さすらい狼
青い体毛を持つ、通常グラス(平原)ウルフと呼ばれる種のリーダー的存在。
彼の指揮の下では、狼どもは躊躇無く人を襲ってその肉を食らう。
これは動物ではなく魔物の一種とか、かつて瘴気を食らった狼が突然変異したものだとか諸説あるが、真偽のほどは不明である。

 

幼年支援金
身寄りの不明な戦災孤児で引き取る成人が居ない場合、王国より支払われる援助金。
大抵は収監された施設に預けられ、出るときにその一部を返却という形になる。
支援は現在満十五歳まで保証されているが、その年齢を下げる事も検討されている。

 

自治委員会
「フェイヨン自治委員会」と名前は立派だが、いわゆる町内会。
主な仕事は冠婚葬祭の準備とか、その宴会・祭りの開催など。
会費はきっちり回収するくせに、実際役に立つ事が少ない存在意義の希薄な団体。

 

聖堂
王国支配下にある街になら、どこにでもある教会の聖堂。
もっともフェイヨンは他の街に比べて土着の宗教色も強く
普段、礼拝などにはあまり熱心な土地ではない。

 

準遺族年金
「消息・生死不明」の軍人の家族に一時的に支給される、生活補償金。
かつては「死亡確認」の場合と同額だったが、5年前から減額され同制度が適用されている。
基本的には遺体が存在するかどうか…のみで分けられており、かつてこの支給が撤回されたケースは無い。

 

フェイヨン
王国首都プロンテラより南南東方面、交易都市アルベルタとのほぼ中間地点に位置する豊かな森に囲まれた中規模都市。
原住民族の文化を色濃く残した旧都市部と、多くを王国からの移民が占める新都市部で構成される。
アーチャーギルドの設置、遺跡での死者の復活騒ぎなど、冒険者も頻繁に訪れる街になりつつある。

 

バッシュ
気合を刀身に乗せて、強力な一撃を敵に与える剣士専用必殺技。
スタンバッシュ、ボーリングバッシュといった技にも発展する剣士系の基本戦闘術。
精神力を消耗させるので、連続で繰り出すことは出来ない。

 

ダブルストレイフィング
二本の矢を同時に番え、間髪なく連射するアーチャーの必殺技。
同一目標、同一部位への直撃を連続して瞬時に行う為、よりダメージを与える事が出来る。
通常、クロスボウ系の弓では武器そのものに専用の改良が施されていないと、使うことが出来ない。

 

リンゴジュース
果汁100%。すりおろしリンゴも入って喉越しも楽しめる。
欲を言えばキリっと冷やして飲みたいものである。

 

PVP
Player Versus Playerの略。帝政時代の剣闘士がプレイヤーと呼ばれていた事に由来する呼称。
主に一般市民への気遣いで作られた、冒険者同士が果たし合う場所。
特殊な古代魔法で時空を捻じ曲げ、別の空間を作ってそこで戦いを行う。

 

ウィロー
朽ちかけた古木の洞に、魔の波動が溜まる事で擬人化すると言われているモンスター。
意思は無く、目的も無く、ただ虚ろに徘徊する淀んだ悪意そのものである。
とは言え、攻撃されればそれなりに敵意を剥き出し、反撃されるので注意。

 

ペコペコ
巨大な鳥だが、飛行能力は無い。昔はもっと小さな鳥だったと言われている。
砂漠に住むテキーラ属と山地に住むグラン属があり、生活習慣も違う。
テキーラは騎士団、グランは聖堂十字騎士団で騎乗用に使われている。

 

騎士(ナイト)
王国騎士団所属の者を通称でこう呼ぶ。騎士称号はそのまま冒険者資格を兼ねている。
忠誠対象は本来国王だが、現在は忠誠対象を探す求道者の集団…といった組織になりつつある。
とは言え規律は厳しく、騎士道精神そのものは脈々と受け継がれている。

 

自由騎士
騎士になって二年以上経過、ないし半年以上+勲功がある者は希望により、
プロンテラ騎士団本部に常駐する事無く世界を回ることの出来る「自由騎士」の資格を得ることが出来る。
ただし、騎士団からの非常呼集時には何をおいても駆けつけなければならない。

 

王国親衛隊
忠誠の対象を個人で選べる騎士団にあって、特に国王に忠誠を誓う者たちの中から
特に優れた騎士が集い、主に王族の警護・王宮警備にあたる精鋭部隊。
アルビオン・セシリア・トリスタニアンの3部隊があり、それぞれ100名前後で構成されている。

 

十字軍
世界が魔の手に染まる時、神々の地上代行者たる聖少女が現れるという伝承を元に、
降臨した彼女に仕え、聖戦へ従軍する事を目的にした聖騎士軍団。
13の軍団で構成され、各100名前後の聖騎士で編成される。

 

エクセリオン
オリオールが騎乗するテキーラ属のペコペコの名前。
移動に、荷物運びにと旅では大活躍する存在。
オリオールは槍を使わないため、騎兵的な戦闘の経験は無く、装備も用意されていない。

 

ミルク
動物の母乳を搾ってビンに詰めたもの。
ミッドガルドで最も多く扱われているのは、サベージと呼ばれる巨大猪のもの。
飲料として、回復剤として、冒険者達にも広く親しまれている。

 

エンペリウム
「覇者の晶石」「抗魔の水晶」など、様々な名で呼ばれる謎の鉱石。
本来は魔族生誕の地、魔界に存在していたものだと言われている。
普通の精霊石とは違う、何か異質な力が秘められているらしい。

 

バナナジュース
果肉を潰し、煮詰めたものを冷やしてあるジュース。食感が高い。
栄養もあるので、朝・昼食代わりに飲用する冒険者も多い。

 

オーバーチャージ
商人ギルドに認可された商人が持つ、商品を一般価格より高く引き取って貰える技能の総称。
商才を試験され、レベルという形で能力を評価される。
冒険商人なら誰でも取得するべき技能であり、他の冒険者にとっても有難い能力のひとつ。

 

スノウ商会
クアトの義父、クストラ=スノウの経営していた冒険者向け道具を主に扱う商店。
売値の方は標準的だったものの、店主の人柄や真摯な経営でそれなりに評判も良かった。
近年は近くに同系統の店が乱立し、商売繁盛ともいかなかったようだが。

 

オボンヌ
イズルード海底洞窟・第三層を徘徊する半人半漁の魔物。
上半身が女性型なのは、この地で没した巫女の魂に魔が取り付いた為と言われている。
その身体は腐敗し、水棲の魔物と言うよりはゾンビやグールなど、不死の魔物に近い。

 

半漁人
イズルード海底洞窟・第四層以下に生息する、魚の特性を持った人間型モンスター。
ある程度の知恵と思考力を持ちあわせ、三叉槍(トライデント)を器用に扱う、危険な魔物。
全身を覆う鱗は天然の鎧の役割をし、海底洞窟でも強敵の部類に属する。

 

●武器・装備

ブレイド(片手剣)
両刃片手剣としてはポピュラーな部類の武器。
扱い易いため、初心者はこれかマインゴーシュ(短剣)のどちらかを使うことが多い。
また、属性石を入れて鍛えられたものを持ち歩く冒険者も居る。

 

風の精霊剣(片手剣)
魔物は大概それぞれ何らかの属性を帯びており、力では非力な人間が対抗手段として
効果的な対属性の精霊石(属性石とも言う)を込めて鍛えられた武器を手にするのはポピュラーな事である。
フリーテの所持しているのは通称、ウインドブレイドと呼ばれるもの。

 

コンポジットボウ(弓)
複合弓。通常のボウの素材強化版とでも言うべきもので、
武器としては貧弱で初心者用だが、弓系武器は矢の性能がものを言う場合もあり
一概に弓が弱いからといって侮ることは出来ない。



ブロードソード(両手剣)
大型の両刃両手剣。幅広な刃には攻防一体の強さがある。
とは言え、武器としての攻撃力・防御力・使い勝手などのバランスに拘った剣の為、
より強大な攻撃力を求められる冒険者市場では、あまり人気がある武器とは言えない。

 

カッター(短剣)
ナイフの刃をより薄く鋭利にし、片刃にして扱いやすくしたもの。先端で突くようにして攻撃する。
切れ味が悪くなったときは、刃先だけを折ることで攻撃力を回復する事が出来る。
冒険者の間では日用品的な扱いをされる事が多く、武器として用いる者は少ない。

 

マインゴーシュ(短剣)
本来は元は利き腕の逆に持ち、敵の攻撃を受け流す為に使われる短剣。
幅広の刃を持ち攻撃力も高く、扱い易いのでこれを主武器にする初心者も数多い。
また、精霊石を入れての精錬も容易な為、多くの冒険者が手にする機会の多い武器と言える。

 

クレイモア(両手剣)
強固な鋼鉄から作り出された、巨大な両手剣。
シンプルにして純粋な破壊力を持ち、精霊石による属性付与にも適している事から
屈強な騎士達に最も愛されている武器のひとつ。

 

クロスボウ(弓)
通常、弩(いしゆみ)・ボウガンなどと呼ばれるものの中で、最も基本的なもの。
通常の弓と異なり、矢を装填しトリガーを引いて発射する。
威力、発射速度に優れるも連射には向かない。

 

ハンマー(斧)
斧に分類されるが、刃は無く、巨大な鈍器に近い槌。
戦闘用に調整、強化されたものではあるが、武器としては原始的な感は否めない。
プレート系の鎧を装備したり、甲殻を持った相手には有効とされる。

 

メントル(鎧)
厚手の皮で作られた外套(コート)で、防寒の役には立たない。
本来は袖が無く、鎖帷子などの上に着用するのが通常の着用法。
これだけでもそれなりの防御力を得られ、駆け出し冒険者の防御力アップに貢献する防具のひとつ。

 

アーマー(鎧)
身体を覆う金属製の鎧のうち、上半身のみのものをアーマーと呼称している。
下半身の直垂まで、金属片をあしらった全身鎧はメイルを呼ばれる。
皮鎧に鎖帷子を重ね、さらに上から金属片を重ねてあり、重量に比例した防御力を得る事が出来る。